2015年11月30日新着のフェルミ推定情報まとめ

今回は、いつもと趣向を変え、フェルミ推定について最近ウェブ上で話題に上がっている内容を紹介します。

 

「コカコーラ社の日本における売上を推定してください」とい… – Yahoo!知恵袋

 「コカコーラ社の日本における売上を推定してください」という問題(フェルミ推定)を面接の時に出されたことがありました。
私なりにいくつか回答までの道筋を考えたのですがみなさんならどう答えるか教えていただきたいです。
よろしくお願いします。

 

Yahoo知恵袋でのフェルミ推定の質問です。これはフェルミ推定の王道問題ですね。式としては、下記が一例です。

 

コカコーラ社の売上 = 一人当たりの清涼飲料水消費額 × 清涼飲料水消費者数 × 清涼飲料水市場のうちコカコーラシェア率

 

この後は、「一人が一日に清涼飲料水をどれくらい消費するか?」、「清涼飲料水消費者はどれくらいか?」、「コカコーラシェア率」はどれくらいか?」を見積もることになりそうです。シェア率の目算が外れやすそうですね。

ちょっとカンニングですが、業界動向サーチで調べてみると、コカコーラは年間8,000億円の売上(平成25-26年度)で、シェア率は18.7%だそうです(コカコーライースト、ウエスト合計)。

 

 

11月28日:原子炉を初めて作ったエンリコ・フェルミ逝く – 世界史カレンダー

一瞬このタイトルを見て、つい数日前まで生きていたのかと勘違いしそうになりました。1954年に亡くなってますよね、そうですよね。

11月28日が命日だったようです。11月28日はこれからフェルミ推定の日(?)として扱うことにしましょう。

 

 

総合商社内定者が薦める就活時期に読んでおくべき書籍6選

就活用のサイトのため、就活生向けにおすすめ書籍を6つ紹介しています。フェルミ推定はやはり就活の中でのニーズが高いですね。特にマッキンゼーやボストンコンサルティングなど外資系コンサルティングファームへの就活を目指す人にとっては必須のスキルになります。

 

ここで挙げられている『戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策』という本は知りませんでした。フェルミ推定に限らず、ロジカルシンキングを鍛えるための本として使えそうです。就活生の気分に戻って勉強してみると新しい発見があるかもしれませんね。

 

 

以上、今回のフェルミ推定最新情報でした。今後も面白い発見がありそうですね。

 

※調査方法: 「フェルミ推定」というキーワードで、

         直近1週間にGoogle検索結果に掲載されたコンテンツから、

                         気になる情報をピックアップしました。

フェルミ推定の歴史的背景ーエンリコ・フェルミは原爆の規模についても推定した?

久しぶりの更新です。lye-1988です。

今回はフェルミ推定に関するウィキペディア(Wikipedia)での英語版の解説から、

「フェルミ推定(Fermi problem, Fermi estimate)」というものが出てきた歴史的背景について探ってみたいと思います。

 

「なんでわざわざ英語で・・・」とお思いかもしれませんが、日本語版の解説ではフェルミ推定の歴史的背景の特定の箇所についての項がどういうわけか掲載されていないのです。

※実はウィキペディアは同じ事柄に関する説明でも、言語によってその説明内容が変わるのです。ご存知でしたか?

 

 

日本語と英語共通して説明があるのは、「物理学者のエンリコ・フェルミが概算の達人だったために、その名にちなんで同様の推定手法をフェルミ推定と名付けた」ということです。これは以前にもご紹介しましたね。

 

日本語のフェルミ推定の説明で抜けているのは、次の部分です。

Historical background
An example is Enrico Fermi’s estimate of the strength of the atomic bomb that detonated at the Trinity test, based on the distance traveled by pieces of paper he dropped from his hand during the blast.[1] Fermi’s estimate of 10 kilotons of TNT was remarkably close to the now-accepted value of around 20 kilotons.

Fermi problem – Wikipediaより引用

 

上の文章は、エンリコ・フェルミがトリニティ実験の際に、原子爆弾の爆発力について、もっていた紙を落とし、その紙が爆風で飛ばされた距離に基づいて推定したところ、実際の爆発力とかなり近い推定を出したということを説明しています。トリニティ実験は世界初の核実験でした。科学者の中でも、「爆発など全くしない」という見解から、「地球全体が焼き尽くされる」といった途方もない意見まで分かれた中、最初の実験でわずかな手がかりをもとにかなり正確な値を出すというのは驚くべきことです。

 

調べてみたところ、エンリコ・フェルミは核物理学の領域でノーベル物理学賞を受賞していました。フェルミ推定は核開発の領域で用いられていた、と思うと何だか複雑な気持ちになりますが、エンリコ・フェルミ自身は水爆の開発には反対をしています。

 

以上を踏まえてフェルミ推定をどう捉えるかですが、「リスクを正しく推定し、誤った道に進まない」ための平和の道具としてフェルミ推定を用いていくことが、「フェルミ推定」を用いる者としての責務ではないかと私個人としては受け止めています。

本日のフェルミ推定問題「全国にある自動販売機の数はどれくらいか?」

こんにちは、lye-1988です。「なるべく毎日」と言っておきながら久しぶりの更新です(汗)

早速ですが本日のフェルミ推定問題「全国の自動販売機の数はどれくらいか?」について考えていきましょう。

 

【1】求められている対象の確認(4WHで求められている対象を整理します)

  • Where(どこの) :全国とありますので、「日本国内の」となります。
  • When(いつの) :特に指定はないため「現在の」とします。
  • Which(どの)  :特に指定されているわけではないですが、意味を広げると、お菓子・カップ麺・タバコなどの自動販売機も含まれてしまいます。そのため、今回は一般的に想定される「飲料用の」自動販売機に限定したいと思います。
  • What(何を)   :「自動販売機を」で良いでしょう。
  • How(どのように):特に指定はありません。

 

【2】アプローチ方法と式のアウトラインの決定(どのようにして対象を求めるのか大枠を決定します)

アプローチの際は、求める数と相関のある事象(原因・結果)に注目することがポイントです。今回は、原因となる供給者側の事情と、結果となる消費者側の事情を掛け合わせてアプローチしていきます(アプローチ方法はもちろん複数あります)。

まず大枠としては、次のようになります。

【全国の自動販売機の数】【全国の自動販売機の総利用回数】÷【自動販売機1台当たりの利用回数】

このうち、【全国の自動販売機総利用回数】は消費者側をベースに求めていき、【自動販売機1台当たりの利用回数】については、供給者側をベースに求めていきます。

 

【3】項目分解と詳細な式の決定(アウトラインで出てきた各項目を求めるために、より詳細な式を設定します)

(1)【全国の自動販売機の総利用回数】(1か月当たり)を求めます。

【全国の自動販売機の総利用回数】=【全国民の数】×【全国民のうち自動販売機利用者の割合】×【1利用者あたりの自動販売機利用頻度】×【1か月】

上記を求めるために下記の仮定を置きます。

  • (仮定1)全国民の数⇒1億2千万人(概数で簡略化)
  • (仮定2)全国民は家庭中心の生活をする人と、外出中心の生活をする人に分けられ、家庭中心の生活をする人は、自動販売機よりもスーパーなどで飲料を購入するため、自動販売機を利用しない層と仮定する。
  • (仮定3)国民の人口構成を典型的な6人家族構成(子ども2人=学生2人、母=主婦、父=会社員、祖父母=2人)モデルで考えた場合、母と祖父母が家庭中心、子どもと父が外出中心となるため、全国民の半分が家庭中心の生活をすると仮定する。
  • (仮定4)外出中心の層の中でも、自動販売機の利用をしない層がおり、その理由別に、①「自動販売機の値段が高い」②「食事の時以外あまり飲料を口にしない」③「自動販売機に飲みたい飲料が置いてない」の3タイプがいると考えられる。このうち、①は外出層の3割、②は外出層の2割、③は外出層の1割を占めると考えられる。
  • (仮定5)食事の時以外で飲料を欲する回数は1日2回程度(午前・午後)と想定され、そのうち1回分はコンビニなど代替手段で飲料を手に入れていると考えられるため、1利用者あたりの自動販売機の平均的な利用頻度は1日1回と仮定する。
  • (仮定6)1か月⇒30日(簡略化)

 

また、2~4の仮定より、全国民のうち自動販売機利用者の割合は(1×0.5×0.4=)20%となります。

 

(2)【自動販売機1台当たりの利用回数】(1か月当たり)を求めます。

 

【自動販売機1台当たりの利用回数(x)】=【1台当たりの売上】÷【売上単価】

上記を求めるために下記仮定を置きます。

  • (仮定1)自動販売機の製造・設置など初期費用がかかるため、自動販売機の供給者は一定程度の収益性を見込んだ上で設置を行なっており(売上利益率10%)、実際に見込んだ通りの収益性を実現していると仮定する。

仮定1より、下記の式が成り立ちます。

【売上利益率】=(【1台当たりの売上】【1台当たりのコスト】)÷【1台当たりの売上】=1/10

  • (仮定2)自動販売機の売上単価⇒150円
  • (仮定3)自動販売機のコストは初期費用(機械購入・設置費用)と、運用費用(電気代、土地代、飲料の補充費用)に分かれる。
  • (仮定4)機械購入・設置には1回当たり50万かかるとし、1回の購入で5年間使えると仮定する。
  • (仮定5)運用費にあたる電気代、土地代はそれぞれ月千円かかるとし、飲料の補充費用は飲料1本当たり50円とする。
  • (仮定6)飲料の補充は購入により消費した分だけ行なうとする。

以上より、【1台当たりの売上】と【1台当たりのコスト】は下記のようになります。

【1台当たりの売上】=【1台当たりの利用回数】×【売上単価】=150x

【1台当たりのコスト】=【初期費用月割り分】+【運用費用】=(50万÷5年÷12か月)+(1000+1000+50x)≒(10000+50x)円

 

以上で計算に必要な式の要素は全て出揃いました。

 

【4】計算実行(今までに組み立てた式をもとに、答えを求めます)

【全国の自動販売機の総利用回数】=【全国民の数】×【全国民のうち自動販売機利用者の割合】×【1利用者あたりの自動販売機利用頻度】×【1か月】=1億2千万×0.2×1回×30日=7億2千万回

【売上利益率】=1/10=(【1台当たりの売上】【1台当たりのコスト】)÷【1台当たりの売上】=(150x-(10000+50x))÷150x ⇒ x120

【全国の自動販売機の数】【全国の自動販売機の総利用回数】÷【自動販売機1台当たりの利用回数】=7億2千万回÷120回=600万台

よって答えは600万台と計算されます。

 

【5】現実性検証(実際の数値と照らし合わせます)

一般社団法人日本自動販売機工業会による2013年度のデータによると、飲料自動販売機の普及台数は259万台ということで、倍以上の開きとなりました。

ではどこでずれが生じたのでしょうか。

データの売上と普及台数より、自動販売機1台1か月当たりの売上は7万2千円に上り、単価150円とした場合の1台1か月当たりの利用回数は500回近くになっています。1台当たりの売上・利用回数をかなり低く見積もってしまっていたようです。

また、飲料自動販売機は年間2兆円の市場(単価150円とした場合の月間利用回数12億5千万回)であったため、利用者の割合もしくは利用頻度にもずれがあったようです。

私見ですが今回の問題は難しかったです。皆さんはいかがでしたか?

本日のフェルミ推定問題「日本に小学校はいくつあるのか?」

これから、「本日のフェルミ推定問題」と題してフェルミ推定の練習問題をできる限り毎日更新していきたいと思います。

記念すべき第一回目のお題は「日本に小学校はいくつあるのか?」です。このテーマを選んだ理由としては、練習なので後で実際に調べられる(検証できる)必要があったことと、小学校という誰もが経験したものであれば取り組みやすいと考えたからです。

それでは実際に日本にある小学校の数をフェルミ推定で出してみましょう。

 

【1】求められている対象の確認(4W1Hで求められている対象を整理します)

  • Where(どこの) :「日本の」で良いでしょう。
  • When(いつの) :特に指定はないため「現在の」とします。
  • Which(どの)  :特に指定はないため「全ての」とします。
  • What(何を)   :「小学校を」で良いでしょう。
  • How(どのように):特に指定はありません。

 

【2】アプローチ方法と式のアウトラインの決定(どのようにして対象を求めるのか大枠を決定します)

アプローチ方法の決定には、対象、つまり日本における小学校の数と相関がありそうなものを探していくのがポイントです。さらにその相関を見つけるには、対象の因果関係に着目することが重要です。つまり、小学校を存在させている原因(提供者側)、小学校の存在によって起こる結果(利用者側)から、小学校の数を導き出すための手がかりを探してくるのです。

ここで、アプローチ方法を幾つか挙げてみます。原因(提供者側)から考えるなら、教師、土地、市区町村などを用いる方法が考えられます。例えば、「日本にいる小学校教師の数」と「小学校一校当たりの小学校教師の平均在籍数」で小学校の数を計算する方法は有力です。ただ、ここではより身近な経験から答えを導けるよう、結果(利用者側)から考え、小学生の数からアプローチしてみます。小学生の数をベースに式を組み立てると、下記のようになります。

【日本にある小学校の数】=【日本にいる小学生の総数】÷【小学校一校当たりに在籍している小学生の数】

ここまでで、式のアウトラインは完了となります。

 

【3】項目分解と詳細な式の決定(アウトラインで出てきた各項目を求めるために、より詳細な式を設定します)

式のアウトラインが完成したので、式のアウトラインで出てきた各項目(「日本にいる小学生の総数」と「小学校一校当たりに在籍している小学生の数」)の数を求めるための式を設定します。下記のようになります。

【日本にいる小学生の総数】=【日本にいる小学生の各学年ごとの数】×【6学年】

【小学校一校当たりに在籍している小学生の数】=【1クラス当たりの生徒数】×【学年ごとのクラス数】×【6学年】

ここで、【日本にいる小学生の各学年ごとの数】について、下記仮定をもとに式を組み立てます。

  • (仮定1)日本の総人口⇒1億2千万人(概数で簡略化)
  • (仮定2)日本の人口構成(80歳までで簡略化)⇒【0~19歳】:【20歳~60歳】:【61歳~80歳】=2:6:2
  • (仮定3)0~19歳は各年で人数は変わらないと想定

【日本にいる小学生の各学年ごとの数】=1億2千万人 × 2/10 ÷ 20

また、1クラス当たりの生徒数は30人、学年ごとのクラス数は3クラスと仮定します。

以上で計算に必要な式の要素が全て出揃いました。

 

【4】計算実行(今までに組み立てた式をもとに、答えを求めます)

【日本にいる小学生の各学年ごとの数】=120万人 ⇒ 【日本にいる小学生の総数】=720万人

【小学校一校当たりに在籍している小学生の数】=30人 × 3クラス × 6学年 = 540人

【日本にある小学校の数】 = 720万人 ÷ 540人 ≒ 13,000校

よって答えは13,000校と計算されます。

 

【5】現実性検証(実際の数値と照らし合わせます)

2008年度のwikipedia記載のデータによると、小学校の数は22,476校ということです。結構ずれてしまいました。

ではどこが間違っていたのでしょうか?

在籍児童の数は712万人ですからほぼ正確でした。ということは小学校1校当たりに在籍している小学生の数がかなりずれていたということになります。私の経験から、1クラス30人、1学年3クラスというのは一般的と思われたのですが…。

考えてみると、過疎地域の村や集落などでは人数が少ない小学校も往々にして存在します。恐らく、都市部と非都市部など、地域ごとに区分けして計算すればより正確な数値が出たのだと思います。

このように、実際の数値と離れたとしても、どこが悪かったのか検証できるところがフェルミ推定の良いところでもありますね。

フェルミ推定は、自分の世界を拡げてくれるツール

フェルミ推定ブログをご覧いただきありがとうございます。管理人のlye-1988です。

今回はフェルミ推定がどういうものか、について考えていきたいと思います。

フェルミ推定は新しい問題を定式化する

東大ケーススタディ研究会が出している『現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』によれば、フェルミ推定の解答までのステップは下記の5つに分けられます。

  1. 前提確認―問題の内容を整理し、「何を解くことが求められているのか?」を定義します。
  2. アプローチ設定―定義した問題に対して、基本的な解答のアウトライン(式)を設定します。
  3. モデル化―設定した式の一つ一つの項目を分解し、更にそれを求めるための詳細な式を設定します。
  4. 計算実行―設定した式のそれぞれの計算を実行し、問題の解答を求めます。
  5. 現実性検証―計算して出した解答が現実的に的外れの数値でないか検証します。

このうち、2.アプローチ設定と、3.モデル化では、それぞれ求められた問題に対して式を設定しています。アプローチ設定では元々の問題に対して解答のアウトラインとなる式を設定し、モデル化の段階ではアウトラインとして用いた各項目を求めるための詳細な式を設定します。

この式の設定=定式化が、フェルミ推定を行なう上で最も重要な要素かつ頭を悩ませるステップといえます。

定式化によって未知が既知になる

なぜ定式化が最重要のステップかというと、それは定式化によって未知の事柄を扱えるようになるからです。

定式化する前の問題は、未だ明らかになっていない未知の事柄です。未知の事柄はそのままでは未知の事柄のままです。実際に調べて確かめるかしなければ「知らない」ということで終わってしまいます。

しかし、フェルミ推定で未知の事柄を定式化することで、未知のものは既知のものの組み合わせに置き換えることができます(正確には、概数を把握できるものの組み合わせです)。

それによって、それまでは「知らない」で終わっていたものが、「正確な数値は把握していないが、大体これぐらいだろう」という認識に変わります。それも非常に多くの問題に対してです。

フェルミ推定は自分の世界認識を拡げてくれるツール

この事実は個人の世界認識にとって非常に大きな意味をもっていると私は考えています。人は通常、今まで見聞きしたもの、経験してきたものの内で生きています。それは、経験の外側にある未知の事柄は、憶測でしか捉えられないため、自分の世界の外側にあるものとして排除してしまっているからでもあります。

しかし、フェルミ推定を用いることで、自分が今までに経験してきた世界の外側のものについても一定の根拠をもって推し量ることができます。自分がこれまでに見てきた、聞いてきたものより一歩や二歩外側にあるようなものも自分の世界認識の範疇に含めることができるのです。

やや抽象的な話になってしましましたが、要するにフェルミ推定を使えるようになることによって、自分の世界の認識が拡がるということです。今まで「知らない」で済ませて特に気を留めていなかったことにも、フェルミ推定を用いれば思考の手が届くようになるため、視野も広がることになります。

ですので、教養としてフェルミ推定を身につけておくというのもいいかもしれませんね。

はじめまして

本ブログの管理人のlye-1988です。(lyeはライと読みます。意味は特にありません。)

このブログでは、フェルミ推定に関する問題・解答例や、フェルミ推定の実践活用法について紹介していきます。

今回ははじめての投稿ということで簡単に自己紹介をさせていただきます。

私はとある事業会社にてWEBマーケティングを担当しており、施策立案・社内調整・施策管理・予算管理など、常にさまざまな業務をこなしています。まだ入社して数年と歴が浅いながら事業の中核にあたり、責任重大な仕事といえます。しかも新しい分野への挑戦の連続で、都度頭をフル回転させて企画立案を行わなければなりません。

そこで、仕事の効率と質を高めるために目を付けたのが、フェルミ推定でした。フェルミ推定は捉えどころのない事柄について概算でシミュレーションを出すというものです。下記にウィキペディアからの引用を掲載します。

フェルミ推定(フェルミすいてい、: Fermi estimate)とは、実際に調査するのが難しいようなとらえどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算することを指す。オーダーエスティメーションともいわれる。

具体的には「日本の乗用車の数はいくつか?」であったり「郵便ポストの数はどれくらいか?」といった、知識として身につけたことのない事柄に関して大まかな答えを出すというものです。

これが仕事にどのように役に立つかというと、たとえば「新しく始める集客施策で、どのくらい費用がかかり、その見返りとしてどれだけの集客が実現するか?」といった費用対効果を出す上で非常に役立ちます。

実際、全く新しく始める施策でどれくらい効果があるか、というのはなかなかわからないものです。ただ、事業としてそこに予算をかけて投資するためには、計画段階で見込みを出さなければなりません。

そこで、フェルミ推定が登場するのです。フェルミ推定であれば、本来「やってみなければわからない」というものでもある程度の予測をつけることができます。この施策でどれくらい効果があるか、ということも大まかな見積もりを出すことが可能です。フェルミ推定を行なうことで、新規施策や新規事業の成否も判断できるようになるのです。

このような有益なツールであるフェルミ推定をもっと多くの人に知ってもらいつつ、管理人自身のフェルミ推定の研鑽も兼ねてできればと思い、本ブログを始めた次第です。

これからフェルミ推定について読者のみなさんと一緒に勉強できればと思っておりますので、よろしくお願いします。